「食」と古典文学、及び日本語教育についての書。
<第一章>は「食と文学」論。四季と恋を二大テーマとする日本の古典文学に、人間にとって最大の関心事である「食」がどう扱われているかを考察した。
平安期には、食欲を卑しむ感情が強く、「食」に関する記述が少ない「食欲軽視」の作品が多い。何故なのか。『万葉集』『枕草子』『源氏物語』『大鏡』等の作品の「食」を取りあげて論考する。
<第二章>では、『源氏物語』の、紫式部独自の手法と考えられる表現について考察。
<第三章>では、人間と言語とのかかわり、教養教育改革、「ルビを付けよう」、そして、あだち充『タッチ』について論じる。